
先日、演奏会に行った大人の生徒さんが、声楽のピアノ伴奏がとても素敵だったと話してくださいました。
ちょうど新しい曲の相談をしていたところだったので、伴奏パートを弾いてみるのも面白いかも、何曲か探してみましょうか、と提案したのです。
学校で合唱伴奏をする生徒さんのレッスンもしますが、伴奏は一番おいしいメロディーが無いのが残念なところです。
また、独唱の伴奏は指揮者がいないので、息を合わせるために歌手が必要なのですが、レッスンに来ていただくのもそう簡単なことではありません。
そこで、なるべく歌をなぞるような、ピアノだけでも曲として成り立つようなものを探すことにしました。
さて、我が家にはイタリア歌曲集を始め、ベートーヴェン、シューマンなど、何冊か歌曲集がありますが、選曲する時にとても役立ったのが、高校の音楽の教科書でした。
高校の時はもちろん、大学生の時の教育実習でも使った、年季の入った私の教科書と、まだ新しく色鮮やかな娘の使った教科書を引っ張り出してきました。
入っている曲はみな良く知られた曲で、一般の人でも歌いやすい高さに移調されていたり、曲の背景についての説明も丁寧に書いてあったりします。
生徒さんが選んだのは、山田耕筰の『この道』。
私も大好きな曲です。
ノスタルジックな歌はもちろん、伴奏の和声進行の美しさに魅了されます。日本語の歌詞なので、曲の情景がそのまま思い浮かぶのも良いですね。
伴奏を弾きますが、歌も歌ってみるとブレスやフレーズについてより理解が深まります。
次のレッスンが楽しみです。私もよく勉強しておきます!